アイヌの星(ノチウ)

ワタスの部下のNさんがお菓子をこっそりしまおうとしていた所へワタスが通りかかったのですた。

Nさん:「何わくわくしてるんですかっ!」

ワタス:「い、いや何も・・・」

Nさん:「そうですかぁ~?しまったお菓子狙ってますよねえ?」

ワタス:「い、いや別に・・・」目が右斜め45度を向き平静を装うワタス。

しかし、くるりと向きを変え目だけパチパチさせてトキメキトキメキ!

Nさん:「まったくもぉ~目が少女漫画してるじゃないですかっ!」


皆さんこんにちは。朝、部下と戯れている一コマでした。(しょ~もな)
まだまだ寒い日が続きますねえ。
しかしこれを越えるともうすぐ春はやってきます。

春がやってくる前に是非観ておいて欲しいものがあるのです。

それは。。。

冬の大三角形。

fuyunodaisankaku.gif

南東の空を御覧ください。

おおいぬ座α星シリウス(-1.5等星)
こいぬ座α星プロキオン(0.4等星)
オリオン座α星ベテルギウス(1等星)
これらを結ぶとほぼ正三角形に近い形になります。
天の川に浮かぶ冬の大三角形。

その中のこいぬ座α星プロキオン (Procyon) 。学名は α Canis Minoris(略称は α CMi)。
ある天体マニアさんの説ではこの星こそあの有名な"巨人の星"なのだそうです。

「巨人軍という星座のどまんなかで ひときわでっかい明星となって光れ!かがやけ!」

漫画中の登場人物達が巨人の星を見上げていたり、指さしていたりする方角を考えるとどうもそうなるらしい。(コマの季節、時刻、方位、父ちゃんが指さす角度から三角関数で天球上の位置を計算した結果なのだそうな)
すごいなー。さすがマニアさん。

ねえ?一徹さんどう思います?

巨人の星 星一徹 星飛雄馬 病院編 タウンページ
http://youtu.be/zjhBuvjU_NU


とうちゃん?



中学の頃、週に一度、区の天文学研究所(プラネタリウム)で星の観察会に出ていたことがあります。
寒い中、望遠鏡や双眼鏡で月や惑星を眺めたりしていました。(ところがさぼって町の風景をみていたことが多かったのですが。。あは(笑))
いい冬の思い出です。
なぜか大人になっても天文関係の場所や人に引き寄せられる傾向があるのかもしれない。
(といってもそんなに天文学については詳しくはないのデスが。。)

さて冬の星座の動画がありましたのでゆっくり眺めてくださりまし。

是非フルスクリーンで御覧ください。(動画画面の右下にある全画面マークをクリックすると大きくなります。)

オリオン・冬の星座(八ヶ岳)Time lapse Winter Night Sky Yatsugatake in Japan 2
http://youtu.be/cimyKo1dD9Y




昨年12月、つくばエキスポセンターのプラネタリウムで上映されていた「アイヌの星」というオリジナル番組を観てきました。
これがとっても良い作品でなんと2回も観に行ってしまいますた。
アイヌは、自然と共に歩む生活に根ざした独自の星座文化を持っていたのだそうです。さらに天国と地獄のようなこの世とあの世の世界観も存在しておりました。それらは、"イヨマンテ"に代表されるアイヌ伝統のお祭りと密接に関係があるのですた。

poster.gif

「アイヌの星」簡単にご紹介いたしましょう。(もちろんマティックス語りべバージョンで)

主人公は、男子高校生の"ワタス"。ワタスは家族(父、母、自分)で北海道釧路へ引越してきた。父親は転勤族で1年もするとまた違う転勤先へ転勤を命じられる。
だから、ワタスは引越しや転校は慣れっこ。転校先の高校では教室の隅っこでなるべく目立たないようにふるまい、そしてほとんど友達も作らない孤独な学生生活を送っていた。
(ワタスは友達との別れが怖かったのだ)

ワタスは引越した時に決まってある二つのことを行なうのであった。
一つは、引っ越してきた町を歩くこと。もう一つは、そこで○○○○○こと。あ~今日は無理みたいだなあ。。

ある日、町を歩いていると民俗博物館に出くわした。吸い寄せられるように中へ入るとそこにはアイヌ民族文化の展示が行なわれていた。

「へえ~、なんだか面白そうだなあ・・」

その独特な衣装の紋様から目が離れなくなった。いつまでみてても飽きない。
ワタスは完全にその魅力にとりつかれてしまったようだ。
ふと気がつくと"アイヌの村"行きのバスに一人乗っていた。

"アイヌの村"へ着くと美しい阿寒湖のほとりで綺麗な夕日を眺めた。そして引越した時に決まってやる二つ目のこと、そこで星を眺めることをするのであった。
ふと気がつくと、バスの時間が迫っていたことに気づき慌ててバス停へ走るが間に合わなかった。
村では女性たちが輪になりアイヌ古式舞踊を始める。興味深く見入るがそれも終りいつしか湖のほとりまで戻ってきてしまった。

ふわりふわり

と空から雪が。。

幻想的な風景の中、どこからともなく女の人の声が聞えてきた。。

見るとそこには先程踊っていたアイヌ女性と同じような衣装をした若い女の人が立っていた。

「この世のものは皆、なんらかの役割を持っているのですよ。」

女性は優しく語りはじめた。


アイヌでは、人間以外のものを"カムイ"(神または神の使い)と呼び、高い霊性がそこに存在しているものと考えてきた。
といっても一神教の神様のような特別な存在としてではなく、日常の生活そのものが特別であり、それを実現させてくれているのが"カムイ"なのだと。
人間を"アイヌ"と呼んで"カムイ"から様々な恵みを受けて生きているそう考えてきたのだ。

星もそのひとつ。星は"ノチウ"という。北極星はポロノチウ(偉大な星)。北斗七星はウポポケタ。
1年を365日と考え、30日をひと月としそれが12の月分あり、残りの5日は祈りの日にあてるそうだ。

さらに驚くことには黄道十二星座と同じような考え方をアイヌは持っており、アイヌ独自の12星座を黄道上に配置した考え方は宇宙における地球の位置をはっきりと知っていたということになろう。

ainu-nochiu-2.gif

4月:クマイクシペノカノチウ(おひつじ座付近)
5月:ウライノチウ(おうし座付近)
6月:アシルペノカノチウ(ふたご座付近)
7月:エルムンプ(かに座付近)
8月:イナウルノカ(しし座付近)
9月:ホロケウノチウ(おとめ座付近)
10月:ヘウケノチウ(てんびん座付近)
11月:ホヤウ(さそり座付近)
12月:トサペウシケネウ(いて座付近)
1月:カムイルコチ(やぎ座付近)
2月:ニッネカムイ(みずがめ座付近)
3月:ロンロンナッキノチウ(うお座付近)

むかしから人間はこの世界が一体どのようになっているのかいろいろと考えてきた。
アイヌにもこの世界がどのようになっているのか昔から言い伝えられてきた世界観が存在する。
それはアイヌ垂直構造世界と呼ばれている。

ワタスはアイヌ女性に連れられて空を飛び、アイヌの垂直構造世界を一気に通り抜けている。

ainu-world-3.gif

この世はアイヌモシリ(人間世界)、人が死ぬと行く死後の世界はポクナモシリ、悪業を重ねた者達が落ちる世界はテイネポクナモシリ、どろどろの溶岩が流れている世界、ここに落ちると二度とアイヌにはなれない。
地下から上昇してウラルカント(露や霧の世界)、ランケカント(白雲飛ぶ山頂)、ニシカント(雲の領域)、シニシカント(太陽と月の空間)、ノチウカント(星々の世界)、さらにその上にはリクンカントモシリ(天の最高のカムイ)という全てが金色でできた理想郷が存在している。

金色の風がワタスの顔を撫でる。。ああ、気持ちいいっ!

ふと、気がつくと後ろで父親の声がした。
父と母は心配して車で迎えに来てくれたのだ。母の目は少し赤かった。

「ごめんなさい」素直に両親に謝った。
こんなにも晴れ晴れとした気持ちは久しぶりだった。
なんだかとても素直な自分に戻れたような気がした。


帰りの車で父親に頼みごとをした。
「朝日が見たいんだ。ちょっとだけ寄ってもらってもいい?」


阿寒湖をバックに東の空がオレンジ色に染まる。
太陽が顔を出した。
登る朝日を親子三人で見る。


ワタス達は知らないうちに手を繋いでいた。。



以上「アイヌの星」マティックス語り部バージョンでした。




2月11日(土)この「アイヌの星」で使われている音楽を担当しているリウカカントというユニットのコンサートがつくばエキスポセンターのプラネタリウムで行なわれました。
リウカカントとしては最初で最後のコンサートなのだそうでワタスもこうしてはいられないと喜び勇んで観にいきました。
しかしプラネタリウムでコンサート開くなんて発想がすごいよなあとその企画力に脱帽したのでありました。
コンサートは大盛況のうちに終り、ワタスはボーカルの床絵美さんと玄関で少しだけお話させてもらいますた。(とても嬉しかったデス)

この番組やコンサートの企画は、まいさんという酒好きの学芸員さんが日々奮闘する中で生まれたものです。
コンサートの中で番組制作の裏話を少しだけ披露して頂いたのですが、不思議なめぐり合わせがあった番組だけに関係する方々を誇らしく紹介するまいさんの姿が印象的でした。
観ているワタス達もハートに熱いものが伝わって思わず目がうるうるしてしまいますた。
本当にいいコンサート&番組でした。

ありがとうまいさん。

ちなみにまいさんのブログには星とお酒の話が沢山載っています(笑)。

参考:まいさんのブログ「マイプラネタリウム」
2012年2月12日記事「リウカカントプラネタリウムコンサートやった」
http://myplanetarium.blog107.fc2.com/blog-entry-424.html

※アンケートに「まいプラネタリウムのブログを見てコンサート知りました」と書いたのはワタスです(笑)。

さて、本日の締めはアイヌ民謡の歌い手、床絵美さんの歌で。どんぞ。

床絵美+オキ Toko Emi and Oki / サランペ Saranpe
http://youtu.be/ikIWLUWTVd0



ご精読ありがとうございました。
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 コメント

Re: コメントありがとうございます。 from マティックス

「アイヌの星」ホントに素晴らしかったです。
2回も観たプラネタリウム作品は「アイヌの星」がはじめてでした。
2月で終わってしまったので寂しいなあ、またどこかでやってくれないかなあと思っていたのですが、
サイエンスカフェを開いてくださるとのことで是非またアイヌ星座世界を床さんの歌とともに堪能したいと思います。
教えていただきありがとうございます。
即効で申し込みました(笑)。

P.S
「アイヌの星」の制作に関わった方で原案者のお一人ということは、Astro Ninja Projectsの山内銘宮子さんですね。
当ブログへお越し頂きありがとうございます。
4/25(水)お会いできるのを楽しみにしております。

マティックス

ご覧いただきありがとうございます。 from Astro Ninja Projects

プラネタリウム作品「アイヌの星」の制作に関わった者です。(エンドロールには、「原案」のところで名前が出てました。)

番組では冬の星座と12星座だけの紹介でしたが、今度、床絵美さんとサイエンスカフェという形で1年を通し、季節ごと4回のシリーズでアイヌ星座を紹介することになりました。
まず春の星座の会は4/25(水)代々木で行ないますが、お時間ありましたら、是非またアイヌ星座に触れにおいでください☆
(イベントWEBページへのリンクをURLに設定しておきました。)

Re:体暖めてね。お大事に~! from マティックス

リリーさん、お風邪を召されたのですね。
そんなときは、暖かいジャムティーが良いですぞ。
最近ジャムティーにはまっていましてね。

えっ?ノンノン!ジャワティーではありませぬ。飲んだら踊りだしてしまいますぞ。
ヒートアップしてが熱キュ~。って、すんませんチョビット壊れますた。

紅茶(アッサムかアールグレイ)にアップルジャムをたっぷり入れて飲むのです。
めちゃ馬じゃなくて旨です。お勧めデス。

東京にいるとなかなか満天の星空を眺める機会は少ないですからね。
お友達はさぞリリーさんが八丈島で体験した時のように感動したことでしょう。
でもグランドキャニオンのほうの星空ってダイナミックじゃありませんか。
いいなあ。壮大な大地で降るような星空、ワタスも一度みてみたいでっす。

ついでにUFO呼んじゃおうかなあ(笑)。

ベントラベントラ~。。

P.S
コメントダブッていたので一つ消しときました。

from リリー

マティックスさんこんばんは!
ここ1週間ほど「なんだかおかしいぞ?」とは思っていたのですが、
とうとう今日ダウンv-356
風邪は引かないって絶対の自信があったのですが、
とうとう引いちまいましたv-400
あ~、ショックv-393風邪を引いてしまったことに非常にショック!
まあ、致し方ない。。。。

満天の星空ってなんであんなに魅力的なんでしょうね~。
私が初めて満天の星を見たのは何十年も前の八丈島でした。
あの時はビックリしたな~。だって空の隙間がないくらい星だらけだったのです。
「あ~、星ってこんなにいっぱいあるんだぁ~。」とあの時初めて知りました。

先日セドナに行ったとき、ついでに(?)グランドキャニオンにも行ったのですが、
夜、グランドキャニオンからフラッグスタッフという最寄の街へ向かう道すがら
真っ暗だったので満天の星空が見られました。
一緒に行った友人は初めてだったらしく、
「え~~~~v-363星ってこんなにいっぱいあるのぉ~v-405」と驚くことしきり。
私は「そうだよ、空にはいつも星がこんなにいっぱいあるんだよ。」と得意満面でしたv-410

こんなにいっぱいの星があるのに生命がいるのが地球だけってことはないですよねぇ?v-391

Re: みらさん、ありがとです~。 from マティックス

東京では星を観たくても明るすぎてなかなかみれませんねえ。
それでも巨人の星(プロキオン)はみれるかな(笑)。

昔、八ヶ岳の編笠山付近にある青年小屋という山小屋で降るような星空を観ました。
そうか、あのときに原始人間になっておけば。。(ギャートルズじゃないからね)
星空を観ながら温泉に入りたいなあ~。

ピラミッドの映画を観にいこうと思っていたらウチのほうのシネコンでは終わっていました。(早過ぎだ)
丸の内ならやっているのですね。
やっているうちに観にいきまする。情報ありがとです。

アイヌって知れば知るほど凄い人達みたいです。
調べようと図書館へ行ってみると表の書架には一切見当たらず、
図書館内の検索システムで調べると一般には見られない奥の書架においてある。。
そんなことが多数ありました。

あまり人の目には触れられたくない意図がありありです。
でもそのうちピラミッドの謎のように少しづつ表に出てくるような感じがしていますよん。

深いのですね。 from みら

 こんにちは。お元気っすか~?
アイヌの世界も深いんですね。カムイが”神”という意味だということは私も知っていましたが、アイヌが”人”という意味だとは初めて知りました。
 マティックスさんも星を観ますか。私も大好きね。いつか飲み込まれそうな星の海をこの目で観てみたいです。星を眺めながら温泉の露天風呂で行うとすんばらしいと言われるアダム・カドモンの瞑想というのがあります(ワタスの先生おすすめw)ので、やってみたいなぁ。

 そうそう、昨日映画観て来ました、ピラミッド5000年の嘘という映画です。丸の内TOEIでやってました。
 20年前の「ムー」なんかで見かけたトンデモ説がついに表舞台に出て来たのですねぇ~。

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