想いの木・双子の木 ~春の旅から~ その5

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アピ:ぼくたちは いつまで ここにいるの?

アパ:さあ・・・・・・

アピ:どこかへ いきたくない、アパ?

アパ:いいえ。だって ここにたっているだけで いろんなものが

   みえるもの いろんなおとが きけるもの。

アピ:いろんなにおいも かげるね。

-- 写真:姉崎一馬 文:谷川俊太郎 絵本「ふたごのき」より -------------



(前回の続きから)

翌日、ご先祖のお墓参りへ向かうべくワタス達(長女叔母夫婦、Hikoさん夫婦とワタス)は、車で母親の実家へ寄ったのでありました。

今にも壊れそうな山門を構えた旧家は、辺りを一望できる高台にあります。

母親の実家は、その昔ここら辺一帯を治めていた大地主であったのですが、第二次世界大戦後の農地改革で土地の大半を失い、さらに固定資産税をはじめとする諸税のため土地を売り、木を売り、山を売り今では少しばかりの田畑と裏山を残すのみとなってしまいました。

ワタスのご先祖さんは何者であったかと申しますと、歴史的には源氏だった武士がこの辺に住み始めたのが始まりなのだそうですが、朝廷の後白河上皇とも親しく文を交わしていたとかいないとか(まあこの手の話、地方ではよくあるそうですが。。)。
また、戦国時代には伊達政宗がお忍びで鷹狩りにやって来た時に寄っていた館であったそうです(これも俄かに信じられんのですが。。)。
その後、代々この辺一帯を治めるお武家様であったのだそうでここでは"本家"と呼ばれています。

久しぶりに寄った母親の実家は、家の補修工事の途中のようで工事に使う諸材料が所々に置かれておりました。
今日は工事がお休みで工事業者さんもおりませんでした。

四男叔父は元気そうでしたが、やはり一人でこの家をやっていくにはとても大変そう。
家の周りを見渡すと雑草だらけで土地は荒れ放題になっていました。
幼少の頃訪れた時には、四季折々に美しい花が咲き、実がなる木々が沢山あってそれはそれは豊かな場所でありました。毎日、誰かしらここを訪ねて来ては、語り合い笑い声が絶えなかったのは昔の話となってしまったのか。。

とワタス達が四男叔父と話しているところへ三女叔母夫婦と神奈川からやって来た四女叔母も合流し皆で墓参りへ行くことになりました。
お寺は母親実家から下に降りて500mくらいのところにあるのですが、山寺への入口から杉の木に囲まれた長い長い木の階段を登った所にあるのでそこへいくまでかなりしんどいのです。

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はあはあと息を切らせてようやく着いたと思いきや、今度はお墓探しです。お墓といっても大昔のお墓なので墓石なのか普通の石なのかわからないような墓が点在しており、よくわかっている親族がいかないと墓参りもできないのです。
ワタスの母親が子供の頃は、この辺一帯は火葬ではなく、土葬であったため、燐火(リンカ)つまり人だまがよく見られたそうです。ワタスの母親がそれはそれはどでかい人だまをみて腰を抜かしたことがあると言っていました。この辺はホントに夜真っ暗ですからそんなもんが出てきたらさぞびっくり仰天したことでしょう。しかしそれは祖父のいたずらだとワタスは思っているのですが。。
火葬になった頃、祖父は、火葬場から骨壷に入り切れなかった人粉を持ってきて畑に撒いていたというのですから全くバチ当たりなじいさんでした(笑)。
で、撒いた畑の作物はことのほかよく育ち美味しく頂いたそうです(そんなことをしていたから家が没落してしまったのかも。)。

いろいろとお茶目な事をしでかしていたワタスのじいさんですが、あっけなく癌で早死してしまいました。
と同時期にある事が起こりました。

母親の実家の庭には、この家の守り神とも言うべき双子の杉の巨木がありました。
代々この家はこの双子の木が見守り栄えてきたのです。

祖父の弟のAじいさんはこう語っていました。
「この家は双子ができやすい。また兄弟姉妹でも良く似ている子供ができやすい。
それはな、あの杉の木のようにお互いを想いあう心を忘れないようにと杉の神様がこの世に送ってくださるのだよ。」と。


祖父が死んだのと同時期に双子の木の片方にある日雷が落ち、轟音を立てて倒れてしまったのです。守り神の片方を無くしてしまいとても衝撃的な出来事だったと母親は語ってくれたことがありました。


それからは。。

兄弟ケンカが頻繁に起こるようになり、この"家"が徐々に衰退していくようになりました。
継承問題で痛恨を残し傷つけ合う前になんとかならなかったのでしょうか。

今考えてみると、Aじいさんが語った通りなのかもしれません。
お互いがお互いを想う心を忘れてしまったとき人間の営みとは衰退に向かうのかもしれません。

双子というのはそれぞれ違う周波数を持ちながらもお互いを和合する音もまた持ち合わせているのではないかと思うところがあります。

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最近読んだ本で中矢伸一著「日月神示この世と霊界の最高機密」によるとそれは、

片方が
ウ、オ音 ---- 愛、善的、曲線的、消極性、太陽

もう片方が
イ、エ音 ---- 真、智的、直線的、積極性、月

であり、そしてこれらを調和する音が
ア音 ----- これら母音の統一的役割

となるそうです。

まさに二元論的相反する周波数でもアという音の元には歩み寄れる。
すなわちハーモニーを奏でることができるということなのでしょうか。

つまりこのア音こそが

真言密教(阿吽「あうん」・オン~~)、
ヒンドゥー教(オーム)、
イスラム教(アミン)、
キリスト教(アーメン)、
仏教(南無(ナム)~)、
神道(神社狛犬像のあうん)、
チベット密教(ア・フーム)、

といういわゆる聖音と呼ばれる音ということになりましょうか。
人を想うこととはこの聖音の周波数に合わせることで違う周波数の人とも和合することができることなのかもしれません。

双子はお互いに無意識にそれができるのでしょう。
双子でない人も人を想う気持ちがあればできることだと思います。
人を想う気持ち。。聖音。。創造の音。


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画像はイメージです。

墓参りを終えたワタス達は、母親の実家に戻り、杉の巨木のところで記念撮影をしました。
倒れた杉の年輪を数えながら一人ぼっちになってしまったもう片方の杉を見上げました。

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画像はイメージです。

どっしりした風格は一人ぼっちでも全く関係なく、堂々と胸を張ってたっているように思えました。
どんなに厳しい環境の中でも負けることなく強く優しく逞しく生きている。
そんな自然の素晴らしさをこの杉はワタス達に伝えてくれているのかもしれません。

昔からこの杉の近辺にいくと良い雰囲気になるのを感じていました。
もしかしたらこの杉、歌(音)を奏でてくれていたのかも。。

茉奈佳奈(まなかな) - いのちの歌
http://youtu.be/XRdoQdwL-x0





アピ:ねえ アパ、ぼくたちは いつしぬのかしら。

アパ:かぜに きいてごらん。

アピ:かぜは しっているの?

アパ:そらに きいてごらん。かぜが しってるかどうか。

アピ:そらは しっているの?

アパ:ほしに きいてごらん。そらが しってるかどうか。

-- 写真:姉崎一馬 文:谷川俊太郎 絵本「ふたごのき」より -------------


(その6(このシリーズの最終話)へ続く)



関連過去記事
2010年3月1日記事「最初の音」
http://matix.blog100.fc2.com/blog-entry-14.html


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 コメント

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Re: 墓まいご from マティックス

みらさん、ありがとうございます。

双子の相方の木は、突然雷に打たれてしまったのですが、もしかしたら以前から倒れる運命であったのかもしれません。
なぜそうなのかは次回の話の中に隠れております(笑)。お楽しみに。

ななんと、お墓が移動すると。。
もしかしてみらさん、パラレルジャンプしまくっていたりして(笑)。
次元越えってもうすぐ意図的にできる人が現われると思っておりますたが。。

ワタスも仙台にある父親親族の寺へお参りに行った時に墓まいごで困ったことがありました。
こちらのほうはお寺が区域整理で移したことがわかったので安心したのですが。。
でも焦りますよね。

その後のお父様は大丈夫ですか?
みらさんがお墓のおじいさんとおばあさんに語りかけたことで返事をしたのかもしれませんね。
でも違う方法で合図を送って欲しいですね。
これはさぞ驚かれたことでしょう。

Re: まなさん大丈夫です~。 from マティックス

まなさん、ありがとうございます。
大丈夫です。名前タイトル逆OKデス。

生活を維持する目的だけで仕事をしなくてもよいような。。

まっことそんな日が待ち遠しいです。

聖書に名言がありますね。
「人はパンのみにて生きるにあらず」
というても生活はしなければならないのですが、精神は生活に縛られてはならないということでしょうね。
頭ではわかっていてもこりがなかなか難しい。

でも最近なんかふっと心に落ちたことがありましてね。
意識って自分の意思でコントロールがある程度可能なのかもしれないって。。
たとえば腹筋を50回やるとして、
身体に意識をおいてやるのと窓の向こうに意識をおいてやるのとでは疲れ方が全然違う。
普段の生活でも意識を抜くところと入れるところを選別したらどうかなあ。

自分の創造するものを決めてそこに意識を置くようにしたら。。
無意識に働きかけるときはこれの逆応用バージョンではなかろうかと。。

えっ何言ってるのかわからんと。。
う~んワタスもどう言ったらいいかわからなくなってきますた(笑)。
詳しくはお茶会でお話しましょう。(それまでよくまとめておきます。)

さて、第6話がいよいよ最終話です。次回はお茶目でかわいい四女叔母が活躍します。
次回をお楽しみに。

面白いです。 from みら(E.Nミスランディア)

 本当に不思議で面白いお話をありがとうございます。

 双子の木の相方が倒れてしまったのは衝撃でしたね。どうしてそんなことになってしまったのでしょうか。次回謎が明かされるw(?)
 ところでお墓ですが…。我がナジェータ家のお墓も不思議なことがあります。ウチのお墓は小平霊園にあるのですが…

見つからないいんです(笑)。

いっつも見つからないんです!

 お墓詣りに行くたびに、辺りの景色を覚えて、今度こそ!迷わず辿り着くぞ!…と気合を入れて行くのですが、いつも違うとこにあるんです!

真ん中辺りだと思っていたのに、端の方だったとか。

通りから近い位置だと覚えていたのに、離れていたりとか。

いつも首を傾げていますw。
 ちなみにそのお墓にはまだじいちゃんとばあちゃんしか入っていないので、ある時手を合わせたついでに”もうじきおやづ(親父)がそっち行くと思うけど、色々言い訳いうと思うがよろしく”と言ったら

それから一週間もしないうちにおやづが頭の病気で倒れました。

マジでビビりました(笑)。

すみません from まな

慌ててて
名前とかタイトル入れ間違えますた…

まな from 最終回楽しみです♪

深いお話、ありがとうございます。
世の中が段々と
生活を維持する目的だけで
お勤めをしなくてもよくなって行くような

売上の為に機械的に生産を続けるのではなく
息吹の宿った モノたちのあふれる世界になって行きそう。

創造性を発揮できる
そういう至福の機会が
どんどん増えていきますように☆

第6話、楽しみです。

Re: 感謝 from マティックス

Teruさん(旧たまゆらさん)、ありがとうございます。
いや~そう言って頂けるなんてブログ冥利に尽きまする。感謝です。

次回がこの話の最終話となります。思えば1ケ月くらいやってましたねえ。
付き合っていただきありがとうございます。
次回はいよいよクライマックス。
マティックス探偵によって母親実家一族の謎が明らかに。。
スケキヨかはたまた犬神シズマか?って昔の映画にありましたねえ。
お楽しみに。

そうそう人魂ってリンが燃えるので青い火の玉だとよく言われるのですが、
ワタスの母親が見たものは真っ赤な火の玉だったそうなのでこりは祖父が小さい頃の母親を驚かせようとしたものかなと思いますた。
お昼に人魂の話がでたとはシンクロしましたね(笑)。

絵本の「ふたごのき」はとても感慨深いおはなしです。
読んでいてちょっとほろっとしてしまいました。
あの杉の木がまだ若かった頃には、絵本のような会話をしていたのかもしれませんね。

ブログ始められたのですね。
ちょくちょく寄らせていただきます。
今後ともよろしくお願いします。

マティックス

余韻 from Teru(旧たまゆら)

………読み終わって、余韻にひたっております。
お話、すごくおもしろかったです。おもしろいという言い方も変ですが、とても良かったです。
なるほど~、タイトルの双子の木想いの木って、そういうことだったんですね。
谷川俊太郎さんの文章も心に染み入ります。
次回は最終話なんですね。今回のお話もかなりグッときましたが、いよいよクライマックスなのでしょうか。

偶然、今日のお昼に人魂の話が出まして、見た人は、戸棚から青い火の玉がヒュッと出てくるのを見たと言ってました。

ブログ始めてみました。拙い文章ですが、お暇なときにでもお寄りください。

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