タロのみたま

ここ数週間というか1ケ月くらい体調を崩しておりました。
皆様からの多くのお見舞いのお言葉本当に有難く思っております。
ありがとうございます。
ようやく復活したと思ったら既に夏になっておりました(笑)。
2012年の夏は皆様にとってどんな夏になるのでしょう。
体調に気をつけて良い夏をお過してください。

さて、先日靖国神社のみたま祭りにちょいと寄らせてもらいました。
夜がメインのお祭りなれど炎天直下のお昼どきに行って少しくらくら。。
見世物小屋も健在なれど昼間はまだやっておりませんでした。あーへび女見たかったなあ、残念(>_<)/。

みたままつりのこの時にふと思い出した話を本日は書いてみようと思いまつ。

そりはワタスがまだ高校生の頃のお話です。
昔住んでいた家の近所にとある小さな接骨院が御座いました。

"その接骨院に通うとなんでもたちどころに治ってしまう。。"

そんな噂を耳にして遠方からわざわざ訪ねてくる方もいるような小さいけれども知る人ぞ知る接骨院であったのです。

その接骨院の先生は、品の良い白ヒゲを生やした仙人のような人でありました。
両目が失明されていたのですが、足でも背中でも腕でも先生が悪い場所を触るとたちどころにその患者の様態が判ってしまいまして、患部をある程度マッサージするとその接骨院しかない特殊な黒い膏薬を塗り包帯で固めるという治療法でした。約1~2ケ月も通うとほぼどんなものでも完治していくという摩訶不思議な接骨院であったのです。

ワタスも小さい頃高い所から飛び降りて左足が数センチズレてしまったことがあったのですが、そのおじいさん先生の所へ通い、約1ケ月後には完治してしまいました。今から思うとたぶんここの先生、昔有名だったタカツカヒカルのように手から何か出ていたのではと思うふしがあります。

おじいさん先生の手から何かの情報が患部に送られ患者自身の自然治癒力で治していたのではないかと、黒い軟膏は与えた情報を維持していくためのものではなかったか、そう推理しているのですが。。

tokei.gif
画像はイメージです。
その接骨院の診察室には柱に掛かった年代物の大きな古時計があって真ん中におじいさん先生がどすんと胡坐をかいて座り、近くには飼い犬のタロ(柴犬)がおとなしく寝ていて、いつも先生の診察をその優しい眼差しで温かく見守っていたのでした。

taro.gif
画像はイメージです。
この飼い犬のタロですが、夕方になると自分で散歩する癖がありまして、近所を徘徊しては各家庭から結構なエサを与えられてまた接骨院へ帰るということをしておりました。下町だったのでご近所さんは皆タロのことを自分の飼い犬のように思っていましたし、接骨院にはいつもお世話になっていたので別段それが当たり前のようにしておりました(今そんな犬がいたら即保健所に連れて行かれそうですが(笑))。

そんなある日、おじいさん先生の様態が急に悪くなり、あれよあれよと言う間に亡くなってしまいました。
良い先生を亡くして皆深い悲しみに包まれておりましたが、飼い犬のタロだけはそんな悲しみも知ってか知らないのかいつものようにご近所を回りエサをもらっては接骨院に帰る生活を繰り返しておりました。ご近所さん達はタロのそのような振る舞いに「なんて恩知らずのバカ犬なんだ。」とか「やっぱ犬畜生には人の生死なんてわかるはずがない」とか好きなように言っていたのでした。

本当に犬には人の生死がわからないのでしょうか?
しかも主人の死んだことなんかわかるはずもないのでしょうか?


いいえ。。
タロも悲しくないはずがありませんでした。。

rain.gif
画像はイメージです。

何かが狂っていた土砂降りの雨の日のこと。


雨音に混じって異様な音と空気が通り一帯に伝わった。

「グゥゥゥゥゥー、ウォォォォォォン、ウォォォォォォォォン!」今にも襲い掛からんとする猛犬の声。

「キャー!やめて、やめて、キャー!」
走って逃げる足音と女性の悲鳴が響きわたりました。

ご近所さん達は一斉に雨の中通りに飛び出すと、女の人が一人道路横に震えていて側で猛烈に吠えている犬が一匹。

なんとあのタロでありました。

急いで接骨院の人がタロを取り押さえ、おまわりさんが雨の中飛んでくる始末。なんでもその女の人が接骨医院の前を通り過ぎようとしたところ、猛烈な勢いでタロが吠え追っかけてきたそうです。大事には到りませんでしたが、この日以降タロは外に出されなくなりました。

その女性にタロは一体何をみたのでしょうか。

その後、先生の後を追う様にタロは衰弱し亡くなってしまいました。
タロが亡くなってから間もなく診察室にあった大きな古時計は止まってしまいました。その時刻は、タロが女性を襲った時刻であったそうです(マジです)。

ワタスはタロが先生の後を追うため無意識的に仕組んだものではなかったかと思っています。先生を失って本当に悲しかったのでしょう。
やさしいタロの目を覚えている人は誰がこんなやさしい犬にあんなことができるのか不思議に思ったはずです。

先生の側にきっと行きたかったのですね。
ご近所さん達は、葬式に花をたむけながら亡くなったタロに酷い事を言ってすまいないと心から詫びたのでした。

タロとおじいさん先生のみたまに。合掌。


大きな古時計-平井堅
http://youtu.be/c872XP6uf70


ご精読ありがとうございました。
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 コメント

Re: タロは立派な先生 from マティックス

Teruさんこんばんは。

そうですねえ、誰もタロの気持ちをわかってやろうとする人はいなかったのだと思います。
タロが死んでから皆その気持ちに気がついた。。いやタロがその想いを人々に教えてくれたのだろうと思います。
そういう意味では、タロも立派な先生だったのかもしれませんね。
(近所のワタス達はできの悪い生徒だったのデス。誰だバカ犬って言った奴ぁ。。ハイ!向こう隣の源さんです。あは)

タロの気持ち from Teru

こんばんは。
タロはおじいさん先生がいなくなって、悲しくて寂しい気持ちを我慢してたんですね。
その気持ちを誰も分かってくれなくて、逆に悪く言われてつらかったかもしれません。
きっと誰かそばでタロの気持ちをよくわかってくれる人がいたらタロも違ったかもしれませんね。

Re: 人と接することで動物にも人型の感情が芽生えるのかも from マティックス

みらさん、ありがとうございます。
象ってとても感情豊かな動物です。
象のランディくんの話泣かせますね。象の感情って人に近いのかも知れませんね。

動物それぞれ人には理解できない感情があるのだと思います。
人と接することで人が持つ感情にも動物は柔軟に対応できるのではないかと。
ということは、動物からみると人っていかに人間本位であるかよくわかりますねえ(笑)。

タロは今頃、あの世で人間に変身して先生の助手なんかしているかもしれませんね。

何とも切ない…(´;ω;`) from みら(E.Nミスランディア)

 動物には感情が無い…生物学学会ではそういうことになってますが、そんな話を本気にしている人は殆どいないでしょうね。
 象のランディーは、自分を可愛がっていくれた青年が不慮の死を遂げたその葬式の時、前脚の両膝を折って頭を振り、声を上げ、青年の亡きがらを乗せた車が出発しようとする時、鼻を伸ばして追いすがるような素振りを見せました。それは本当に嘆いて嘆いて嘆いているようで、私はTVの前で大泣きしました。

 私が昔飼っていた猫が病気になり、もう駄目だと分かった時、泣いている私のところに来て、顔に頭をこすり付けて来ました。その子はもう寝たきりで、ご飯も食べられず弱っていたのに。
まるで泣くなと言っている様でした。

 忠犬ハチ公のハリウッド版の製作時、主演のリチャード・ギアは台本を読んで大泣きしたそうですね。

 タロくんの魂が先生と一緒に幸せでありますように(-人-)。

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